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書き殴ってくスタイル

「Candy Boy 7周年公演〜カヌレに恋した王様〜」初参加の感想文

 

 


Candy Boy 7周年公演〜カヌレに恋した王様〜」

 

 

 

誘っていただきまして、初のCandy Boy公演に参加させてもらいました!!!

素敵なポストも使ってみたかったのですが、誰に送るものでもないなと思って。これはただのオタクが書き殴った、ネタバレ込みの感想なだけのものです。ダメだったら教えてください。問題があれば対応します。

 

 


ところで、私は今回初めてカヌレを食べました。色んなカヌレが色んな場所で売られるようになるうちに迷ってしまって、ほんと、きっかけがなかっただけなんですけどね。思い出の出来た初カヌレ、とても美味しかったです。

自分の公演参加については、以前よりカフェ公演でのやり取りなどを色々話に聞いていたのもあり、何が起こるのか分からず初参加は一体どういったものになるのかと、当日まで日々震えていたのが正直なところでした。今回の公演は演劇がメインとあって、個人的にはとても馴染みやすかったです。ご挨拶させていただいたファンの皆さんもとても優しく気さくな方々で、当日はほんの少しの緊張で済むことが出来ました。本当に感謝しかありません。

 

 

 

 

 

 

本編で愛や感謝も伝えられたけれど、その根底にあるのはブレることのない信頼で、頭を抱えたオタクです。

めっちゃ信じてるんだよなーーーーーーーってなりました。すごい、良く信じ続けたな…って。

 


公演概要を読んで、Candy Boyのカフェ公演がどういうテイストなのかを以前から聞いていたので、シンデレラ…妃候補を探したりするのかな…とか、ぼんやり思っていたんです。思ってたんですけどね。フランソワまじでジョゼフィーヌしか見てないやん……となるばかりでした。「またこうして3人で話そう」的なことを、カヌレを持ってきたピノに言うフランソワに対して、今ここにいるのってフランソワとピノカヌレ(食べ物)なんですが大丈夫??という気持ちにさせられて。

物語の半ばあたりはもう、フランソワ一発殴ったほうが良いのでは…??とか思ってました。ほんと。

アノン姫に執着するフランソワの、彼女の為ならなんでもするさの行動力。治世は…?と思っていたのが正直なところで。アノン姫の願いを叶えようと無理難題を呑むフランソワのやり方が、わがままなのはアノン姫であったとしても、そこに財を費やし、負けて痩せ衰えたはずの国を率いている気配がみられなくてので、ほんと、「更に多くのものを失った」んだろうな…となりました。無理難題を呑むだけならまだしも、その後1年無気力お水生活だし。他にやることが絶対あったのよ、気力を無くした王様ほんと治世……ジョゼフィーヌ以外の存在見えてる?となって、お陰でとりあえず一発フランソワ殴らない?という思考に至るのでした。

殴らない?とは思ったけれど、だけどやっぱり彼は王様で。ルチルを差し出すか否かという選択に拒否することが出来たの、あれがなかったら、本当にフレールがフランソワを見限っていてもおかしくなかったんだろうな、と思いました。もしかしたら拒否という答えによって、フランソワを信じ直せたのかもしれないなあと。

ねーーーーーフレール、頑張ってたよねえ。頑張ってたよ。外交もして、以前アルマンにフランソワと比べたら全然ダメって言われた女性との接し方と剣術を日々学んで、国のことを考えて。家族はもうフランソワしかいない、と嘆くのをアルマンに国民の皆が家族なんだと、家族だから言葉にして伝えるんだと言われたフレール。アルマンのオブラートに包まない言葉に自分が学ぶべきところを見出した側だからこそ、言葉にすることの力も理解したんだと良いなあと思いました。話さなくても伝わってるよ派だったフレールに、いやその結果な現状を見よう?と思っていた人間なので…。物語の半ばでフレールの手がフランソワに届かない、届けられない演出が続いていたので、剣を持って兄弟喧嘩をして声、想いが届いたのを見届けられたのは嬉しかったです。何より、開門した後に城へ戻るフレールの、肩の荷が降りたようなすっきりとした軽やかな足取りが忘れられません。

相関図を見るとフレールともしっかり主従関係にあるアルマンが、フランソワだけでなくフレールの傍にいてくれたことはとても大きかったと思います。フレールはまだまだ導かれる側でもあったんだろうなあと。アルマンの口調や声音からそれなりの年齢なのかとは思っていましたが、ご子息を失ってたとは思わず…。なかなかに衝撃でした。代々王家に仕えてきたということは、恐らくご子息も王家の誰かに仕えていたのでしょうか。未来を求めて自分の立場で自分の仕事に専念するアルマンが描かれたことで、ジョゼフィーヌに留まるフランソワの停滞が更に際立つなと、思ってなりませんでした。

フランソワほんとな…。ピノが言葉で伝えられないまま口をつぐんでしまう時に感じた圧倒的身分差。そんな身分差があれど友としての存在でいてくれと言う王は、結局ジョゼフィーヌの話がしたいだけで。…公演概要すごいですよね…カヌレを挟んだ彼らのやり取りを見て震えましたもん、こんなことになっていたの…?と。

フランソワが王として国を導く為に、考え得る最善を尽くそうとするピノは、フランソワなら出来るとずっと信じていたんだろうなあと思います。ジョゼフィーヌを思い出させる存在を消してでも、フランソワが目を覚ましてくれれば。それは完全に自分も含めて消そうと覚悟しているはずで、そんな場面でよくマントゥールはピノを信じて、そして厨房に隠れていてもらえるよう説得出来たなあと思います。嘘をつくことに否定的でないからこそ、察するところがあったのでしょうか。ピノや仕立て屋の口からは、一度も金のロバの毛皮とは言っていなかったはずなので…。それにしても、人を傷つけて終わらせないための後腐れのない嘘はサッとつけるマントゥールが、隠し事に関してはバレバレな嘘っぽくなっちゃうの、正直ちょっと微笑ましく思ってしまいました。オネットとマントゥールの、互いを指摘はすれど否定はしないで時にぶつかりあうような、正反対だけど気持ちのいい友人関係を見せられて、何度ねぇフランソワ!!となったことか。オネットも嘘は良くないと言うけれど、では今ここに真実は必要なのか、傷付けはさないかと、考えて判断する、本当にとても優しい人なんだなあと思いました。金のロバがまだいるのかもしれないと人々が信じる理由がオネットの言葉であったように、正直者は信頼が厚いなあとも思って。彼が嘘に距離を置く人間だからこそ、マントゥールと同調された時には良い具合に混乱させられました。結局ねずみ男はいたのか、それとも誰も傷つかない嘘があったということなのか。ここまでくると、宮廷ねずみ男がいても良いのかもしれないという気にすらなってきます。さすがにないとは思うけど。道化師かな。

宮廷お抱え組、最初はちょっと胡散臭さを感じてたんですよ。お抱え組としての複数人を、ひとりが入れ替わり立ち替わり演じるから。別人なのか、誰かひとり他国勢が紛れ込んでルチルを狙ってたりするのかな?とか、色々考えてしまったわけです。神父は自分への感謝はちゃんと言って欲しがるし、仕立て屋はどんな無理難題のドレスも作り上げるしで。だけど思い返せば、本当にそのままの意味なんですよね。言わなくても伝わってるよ派の人間にも想いを言葉にしてもらうのはとても大事なことだと、物語を見れば考えさせられることで。仕立て屋も、王様の命を達成するべく力を尽くしているだけなんですよね。お抱え組、王の忠臣たちの姿そのものだったんだろうなあと今、改めて思います。

正直私は「この気持ち花束に込めて」を、かわいいなあと思いながら微笑ましく聴く人間なので、どこの誰とも知らない姫のために花束を集めて(それを活けたのは私たちであるという)それをドレスに仕立て上げられた時の、あの、曲の意味が色々変わるんだよ…という動揺は正直泣きそうになりました。アノン姫を諦めてくれないかなと個人的にも思っていたので、自分たちの花がドレスになってしまったの、本当に気持ちがざわついてしまった。相手がジョゼフィーヌだと分かった上だったら、また違う受け取り方が出来たんだと思うんですけどね。お抱え組との間で起きた色々は、この物語をもう一回見れたら見方が随分変わって、新しい発見が得られそうだなと思うばかりでした。普通に劇として、もう1回見れない?と思っています。

というか、既存曲が今目の前で繰り広げられる最新の物語の一部となれるの、すごくないですか。物語も紡げるし、作中で笑顔を生む力も持つし。Candy Boyの曲ってすごい。カフェで披露しても埃は立たず食器も音を立てなさそうな楽曲が多くて、なるほどカフェ公演を行う人たちだな、という印象でしたけど、物語にもなれる。すごいなぁって思いました。びっくりしました。必要最低限でただ生きるだけの日々に、無駄なことこそ必要なんだという道化師の言葉は、歌って手を叩いて皆で笑顔になったあの場で、説得力しかなかったです。アルマンもフレールも一緒に笑顔になれたのが嬉しくて、どこかでフランソワが見ていたりしないかと、2階を見たりと探してしまいました。

 


ね。劇中に一緒に手を叩くの、楽しかったです。こっちは物語に気圧されて真顔で見入ってしまっていたから、あの時、楽しいに巻き込まれて一緒に笑えたのが本当に気持ち良かったです。

クリスマスマーケットのインスタライブ映像では客席の様子はほぼ分からなくて、初めて行った現場となったアイスクリーム博覧会にて、ようやく客席とのやり取りをちゃんと見ることができて。皆めっちゃ一緒に踊るじゃん…と思っていたんです。

なるほど一緒にやるのは楽しいですね。「おそろいのハンカチ」がずっと大好きだったので、お揃いのハンカチを一緒に振れたこと、とても嬉しかったです。

誰かと目を合わせてるんだろうなって目をしていたり、楽しそうにアイコンタクトを取って笑いあっているのも見ました。目線の距離が密なあの一体感は、きっとCandy Boyだからこそなんだろうなぁと感じられました。

 


フレールよりも女性との触れ合いに心得があって、フレールよりも剣術の得意なフランソワが、自国民は皆家族であると認識していたことが本当にたまらなくて。フレールはアルマンから教わったばかりだったけれど、フランソワはそのことをすでに理解していたんですよね。くっこれが王か…となりました。そして、皆が彼の王位を否定せずにそれぞれが努力して待ち続けていたのは、彼の王たる姿を信じていたからなのかなと。フランソワに広がっていた曇り空が晴れたんでしょうね。誰も彼もが、フランソワのことを信じて待っていた。だからこそ最後にフランソワから想いを伝えられた皆の顔が忘れられなくて。そして感謝の言葉を告げるフランソワがまっすぐで。ありがとうの感謝も、抱く愛も、根底にはどんな時でも信じているという想いが強くあるのだと、そう思わされる物語でした。

 


そしてそれは、きっとCandy Boyとファンとの関係もそうなんだろうと感じました。Candy Boyの皆さんが挨拶で述べてくれたこと、それを受け取って笑顔を返すファンの皆さんとの間には、確実に7年の月日で積み重ねてきた信頼があるのでしょう。公演を通して笑顔を通して、互いに、こんなにも想いあって信じあっているのだぞと、見せつけられたような心地でした。ファンと一緒に信じあい笑いあって進んできた、これがCandy Boyなんだろうなと思わされました。Candy Boyを「知る」初めての公演がこの公演で、本当に良かったです。

 


お見送り。していただいたのですが、いかんせん人の名前と顔を覚えるのが苦手な私は、大変な失礼をしたと思います。本当に申し訳ない限りでした。

皆さんそれぞれにお伝えしたいことはあったのですが、特に何かを言えた記憶がなく……まあ、そんなもんですよね。

次の機会があれば、自分から名前を呼べたら良いなと思います。…出来たらいいな。

 

 

改めまして、Candy Boy 7周年、本当におめでとうございます!!!

舞台作品やお仕事をしている皆さんに、今日まで触れたことがないわけではなかったんです。私にとってのカヌレのようでした。触れるきっかけを作っていただけたこと、7周年というこの機会にお会い出来たこと、直接知ることが出来たこと、嬉しく思います。本当にありがとうございました。とてもとても楽しかったです。

この先も素敵な日々となりますよう。

またお会い出来たら嬉しいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

せっかくなので追記

……………

公式HPのプロフィール記載順で失礼します。

 

奥谷くん

フランソワがずっと沈んでいたから、劇中最後の「Oh!シンデレラ」をとても素敵な笑顔で力強く踊っていたのをみて、めっちゃ元気じゃんって嬉しくなりました。お見送りの時、まっすぐ向き合ってお話してくださってありがとうございました。

山本くん

オネットが正直者だけどこれは言えない…!と葛藤しているところ、その優しさがかわいいなあと思って見ていました。ふと顔を横に向けたら、こちらを見ている?となる時があって。その姿が楽しそうで、誰かと目を合わせているんだろうなあと、こちらまで楽しくなりました。

福留くん

物語のはじめに見た、ピノの寂しそうな笑顔が忘れられません。ピノほとんどずっとひとりだったから、福留くんの笑顔を見れたのがとても嬉しかったです。笑顔を向けるというより、笑顔でこちらを見ていてくれる人なんだなあと思いました。

孫子くん

ガイダンスの時から言葉が聞こえてくるような、すごく表情で語る人だなあと思っていました。そしたらアルマンの年齢を声音で見せてこられて。安孫子くんの出演舞台があったら行こうと、その場で思っていました。

宮城くん

お見送りの一番手で、色々吹っ飛んだ私にとても優しく対応してくださり、本当にありがとうございました。次はちゃんとしよう、と心に誓いました。お抱え道化師の時の笑顔が、皆も笑顔になろうよと言っているように感じられて。笑顔を向けられるのが嬉しかったです。

川島くん

今回一番ご縁をもらえた人だと思っています。この歌声は誰だろうと思っていた部分が川島くんだった時の、君か!感は感激すらしました。目が合ってるのかなーと思う時間があったんですけど、どうだったんでしょうか。挨拶でまだ加入して2年過ぎたくらいと聞いて、そうとは思えずびっくりしました。

前田くん

記憶がもう、「君とアン・ドゥ・トロワ」で足がめちゃくちゃ高く上がっていて、となってにいた安孫子くんの目尻にぶつかるんじゃないかとびっくりしたことに囚われています。笑っていると思ったら、笑顔を消して鋭い目線を見せてくるの、魅せる人だなあと思いました。

 

 

笑顔の向け方は色々あるのだと、今回何度も気付かされました。Candy Boyの皆さんの笑顔、ファンの皆さんの笑顔。まるで言葉が交わされているかのようでした。素敵な空間に出会うことが出来たこと、嬉しく思うばかりです。

 

Candy Boy7周年公演、本当に楽しかったです!!!行って良かった!!!